ダイエット中に気をつけること|食事・飲み物・運動・よくある誤解をわかりやすく解説
「減量中なのに体重がなかなか落ちない」「何を食べて、何を飲めばいいのかわからない」と迷っている方は少なくありません。
減量中は食事の内容・飲み物の選び方・運動の取り組み方を正しく整えることが、体重管理を成功させるための基本とされています。
やみくもに食事を減らしたり、特定の食品だけを避けたりするだけでは、栄養バランスが崩れてリバウンドにつながるリスクがある点に注意が必要です。
この記事では、減量中に意識したい食事・飲み物・運動のポイントから、よくある誤解まで、一般の方にもわかりやすくまとめています。
「今取り組んでいる方法が正しいか確認したい」「これから始めようとしている」という方にも参考にしていただける内容です。
クリニックフォアでは、減量に関する医療的なサポートやご相談を受け付けています。
減量中の食事で意識すべき基本ポイント
減量中の食事管理で大切なのは、ただカロリーを減らすことではなく、栄養バランスを保ちながら適切な摂取カロリーをコントロールすることです。
偏った食事や極端な制限は、筋肉量の低下・基礎代謝の低下・リバウンドのリスクを高めるとされており、正しい知識をもとに取り組むことが重要です。
三大栄養素のバランスを整える
減量中の食事で特に意識したいのが、三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のバランスです。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、たんぱく質13〜20%・脂質20〜30%・炭水化物50〜65%が示されています[1]。
たんぱく質が不足すると筋肉が分解されて基礎代謝が低下し、体脂肪が落ちにくくなる可能性があります。
炭水化物を完全にカットすると、脳のエネルギー不足・集中力の低下・筋肉の分解につながるリスクがあります。
脂質も細胞膜やホルモン合成に不可欠なため、質の良い脂質(青魚・オリーブオイルなど)を適量摂ることが大切です。
農林水産省「食事バランスガイド」でも推奨されている「主食・主菜・副菜」のそろった一汁三菜スタイルが、栄養バランスを整えやすい食事形式のひとつとされています[4]。
1日3食を規則正しく食べる
減量中に食事の回数を減らすことはリバウンドのリスクを高めるため、1日3食を規則正しく食べることが基本とされています。
食事を抜くと次の食事で血糖値が急上昇しやすくなり、インスリンが過剰に分泌されて体脂肪が蓄えられやすい状態になります。
朝食は体内時計をリセットしてその日の代謝を活性化させる役割があるとされており、抜かずに食べることが推奨されています。
夕食は朝・昼より量を少なめにすることで体脂肪の蓄積を抑えやすくなります。
就寝の2〜3時間前には食事を終えることで、就寝中にエネルギーが蓄積されにくい状態をつくれる可能性があります。
たんぱく質を毎食意識して摂る
減量中にもっとも不足しやすく積極的に摂ってほしい栄養素がたんぱく質です。
たんぱく質は三大栄養素のなかで最も腹持ちが良く、消化・吸収にエネルギーを使うため、同じカロリーでも体脂肪になりにくい特性があるとされています。
減量中のたんぱく質摂取の目安は体重1kgあたり1.0〜1.2g程度とされています。
たんぱく質が豊富な食材には、鶏むね肉・ささみ・卵・豆腐・納豆・鮭・たら・さばなどがあり、毎食1品以上取り入れることが理想的です。
調理法は揚げ物を避け、蒸す・茹でる・焼くなどの低カロリーな方法を選ぶことで、カロリーを抑えながらたんぱく質をしっかり摂れます。
たんぱく質を意識して摂ることで、筋肉量の維持・基礎代謝の維持につながり、リバウンドしにくい体質をつくる効果が期待できます。
減量中に食べてよいもの・控えるもの
減量中の食材選びは、「カロリーが低いかどうか」だけでなく、「栄養バランスが整っているかどうか」を合わせて意識することが大切です。
食べてよいものと控えるものを正しく把握しておくことで、我慢しすぎずに食事を楽しみながら体重管理を続けやすくなります。
積極的に取り入れたい食品
減量中に積極的に取り入れたい食品は、「低カロリー・高たんぱく・食物繊維が豊富」という条件を満たすものが中心となります。
ブロッコリー・ほうれん草・きのこ類・わかめなどは低カロリーで食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富なため、食事のボリュームを増やしながらカロリーを抑えやすい食品です。
鶏むね肉・ささみ・卵・豆腐・納豆・無糖ヨーグルト・鮭・たらなどは、高たんぱく・低脂質で減量中の主菜に適した食品です。
主食は白米よりもGI値が低い玄米・もち麦・雑穀米を選ぶことで、食後の血糖値の上昇を緩やかにしやすくなります。
パンを選ぶ場合は食物繊維が多い全粒粉パンやライ麦パンが適しており、精製度の高い白いパンよりも腹持ちが良いとされています。
控えたほうがよい食品
揚げ物全般・脂身の多い肉・マヨネーズ・バターなどは少量でも高カロリーになりやすく、減量中は量を控えることが大切です。
スナック菓子・ケーキ・チョコレート・アイスクリームなどは糖質と脂質が高く、血糖値を急上昇させて体脂肪が蓄積されやすい状態をつくります。
どうしても間食したい場合は、無糖ヨーグルト・ゆで卵・少量のナッツ類・こんにゃく製品など低カロリーで栄養価の高いものを選ぶことが有効です。
ソーセージ・ハム・カップ麺などの加工食品は、塩分・脂質・添加物が多く含まれるものが多く、むくみの原因にもなるとされています。
厚生労働省では塩分摂取目標量を成人女性で6.5g未満・成人男性で7.5g未満としており、加工食品の多用は塩分過多につながりやすいため注意が必要です[1]。
コンビニ・外食時の選び方
減量中でも、コンビニや外食を上手に活用することは可能です。
コンビニでは、サラダチキン・ゆで卵・豆腐・海藻サラダ・おにぎり・無糖ヨーグルト・野菜スープなどを組み合わせることで食事バランスを整えやすくなります。
商品の栄養成分表示を確認する習慣をつけることで、自分の摂取目標に合わせた食品を選びやすくなります。
外食では定食形式(一汁三菜)を選ぶことで栄養バランスが整えやすくなります。
和食(焼き魚定食・刺身定食・蕎麦など)は洋食と比べて脂質が少なく、減量中の外食に取り入れやすい選択肢のひとつです。
減量中におすすめの飲み物・控えたい飲み物
飲み物は食事と異なり、無意識に摂取してしまいやすいため、減量中は飲み物の選び方にも注意が必要です。
糖質・カロリーの高い飲み物を習慣的に摂っていると、食事のカロリーを抑えていても体重が落ちにくくなる原因になる場合があります。
積極的に取り入れたい飲み物
カロリーゼロの水は減量中の水分補給に最適で、1日1.5〜2リットルを目安にこまめに補給することが推奨されます。
白湯は内臓を温めて血行を促進し、代謝のサポートに役立つとされています。
緑茶・ほうじ茶・麦茶・ウーロン茶などの無糖のお茶はカロリーゼロで水分補給に適しています。
無糖炭酸水は炭酸ガスによって胃が膨らみやすく、食前に飲むことで少量の食事でも満腹感を得やすくなる可能性があります。
甘い飲み物をお茶や炭酸水に切り替えるだけで、摂取カロリーを大幅に抑えられる場合があります。
控えたほうがよい飲み物
市販のフルーツジュース・炭酸飲料・スポーツドリンクには多くの糖質が含まれており、血糖値を急上昇させて体脂肪が蓄えられやすい状態をつくります。
加糖コーヒー・甘い乳飲料は一見カロリーが少なそうに見えても糖質・脂質が高くなりやすいとされています。
コーヒーを飲む場合はブラックコーヒーを選ぶことで、カフェインによる脂肪燃焼サポートの効果が期待できます。
アルコールは1gあたり約7kcalと高カロリーで、脂肪の分解が後回しになり蓄えられやすくなるとされています。
減量中に飲酒する場合は、糖質の少ない蒸留酒を水割りで少量にとどめる工夫が有効です。
減量中に取り入れたい運動のポイント
食事管理と並行して運動を取り入れることで、消費カロリーを増やしながら筋肉量を維持・向上させ、リバウンドしにくい体質をつくることができるとされています。
「運動が苦手」「まとまった時間が取れない」という方でも、取り組みやすい方法から少しずつ始めることが継続のコツです。
有酸素運動で体脂肪を燃焼させる
有酸素運動は、体脂肪をエネルギーとして燃焼させることに適した運動です。
体脂肪が燃焼し始めるのは運動開始から約20分以降とされており、30分以上継続することでより効果的になります。
毎日まとまった時間が取れない場合は、「今より1日10分多く歩く」という小さな目標から始める方法が継続しやすいとされています。
通勤・買い物・家事などの日常活動を意識的に増やすことも、消費カロリーを積み上げる方法のひとつとして有効です[3]。
筋力トレーニングで基礎代謝を高める
有酸素運動と合わせて筋力トレーニングを取り入れることで、筋肉量を増やして基礎代謝を高め、太りにくい体質をつくる効果が期待できます。
自宅でできる基本的な筋力トレーニングとして、スクワット・腹筋・腕立て伏せ・プランクなどが取り組みやすく、特別な器具がなくても効果が期待できます。
頻度は週2〜3回程度を目安に、同じ部位を連続して鍛えず1〜2日の回復時間を設けることが推奨されます。
筋力トレーニング後はたんぱく質を含む食事や間食(ゆで卵・豆腐・無糖ヨーグルトなど)を摂ることで、筋肉の回復と維持をサポートしやすくなります。
日常生活の身体活動量を増やす工夫
まとまった運動時間を確保することが難しい方でも、日常生活のなかで身体活動量を増やす工夫をおこなうことで、消費カロリーを積み上げることが可能です。
エレベーターの代わりに階段を使う・一駅分歩く・買い物を徒歩でおこなう・家事を積極的にこなすなど、日常の動作をひとつずつ見直すことで取り組みやすくなります。
厚生労働省では「今より10分多く体を動かすこと」を推奨しており、運動経験が少ない方の入口として取り組みやすい考え方です[3]。
1日の目標歩数の目安として8,000〜10,000歩程度が推奨されています。
まず「日常生活の動きを増やす」ことを習慣化してから、少しずつ本格的な運動に移行していくアプローチが無理なく長続きしやすい方法のひとつです。
減量中によくある誤解と正しい知識
減量中はさまざまな情報があふれているため、間違った知識のまま取り組んでしまうケースが少なくありません。
誤った方法を続けると体調を崩すリスクもあるため、正しい知識を整理しておくことが大切です。
「食べなければ早く痩せる」は誤り
摂取カロリーを極端に減らすと一時的に体重が落ちることがありますが、これは体脂肪ではなく水分・筋肉・グリコーゲンが減ったことによる変化である場合が多いとされています。
摂取カロリーが基礎代謝量を大きく下回ると、体は筋肉を分解してエネルギーを補おうとするため、基礎代謝が落ちやすくなります。
「食べる量を減らす」のではなく「食べる内容と質を整える」ことが、健康的に体重を落とすための正しいアプローチです。
1日200〜500kcal程度の緩やかなカロリー調整を継続することが、リバウンドしにくく長続きしやすい方法とされています。
「ゼロカロリー食品なら何でも飲食していい」は誤り
「ゼロカロリー」と表示されている食品や飲料には、人工甘味料が使用されているものが多くあります。
人工甘味料はカロリーを含まない一方で、強い甘みに慣れてしまうことで甘いものへの欲求が高まる可能性があるとされています。
減量中の甘みへの欲求を抑えるためには、無糖のお茶・水・炭酸水を基本の飲み物として習慣化することが最も確実な方法のひとつです。
「ヘルシーな食品は量を気にしなくていい」は誤り
アボカド・ナッツ類・オリーブオイル・全粒粉パンなどは栄養価が高く健康的な食品ですが、カロリーが高いものも多いため、減量中は量の管理が必要です。
ナッツ類は100gあたり500〜600kcal程度と高カロリーなため、1日ひとつかみ(20〜30g)程度を目安にすることが推奨されます。
フルーツは果糖を多く含むものは過剰摂取すると中性脂肪として蓄積されやすいとされているため、1日1〜2種類を適量にとどめることが大切です。
食品の種類だけでなく「量」を意識することが、正しい食事管理の基本です。
よくある質問
- 減量中に食べてよい間食はありますか?
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間食を完全にやめる必要はなく、食品の内容とルールを決めることで無理なく続けられるとされています。
減量中の間食として適しているのは、ゆで卵・無糖ヨーグルト・少量のナッツ類(20〜30g程度)・こんにゃく製品など、低カロリーで栄養価の高いものです。
間食の時間は15〜16時頃が比較的影響が少ないとされており、「1日1回・100kcal以内」など自分でルールを決めて取り組むことで、ストレスを溜めずに食事管理を継続しやすくなります。
- 減量中にお酒は飲んでもよいですか?
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減量中の飲酒は、体重管理の妨げになりやすいため控えることが推奨されています。
どうしても飲みたい場合は糖質の少ない蒸留酒を水割りで少量にとどめ、おつまみはたんぱく質・食物繊維を中心としたものを選ぶことが有効です。
- 減量中に体重が落ちなくなったらどうすればよいですか?
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体重がほとんど変化しなくなる「停滞期」は、多くの方が経験する正常な体の反応であり、焦らず同じ取り組みを継続することが基本です。
停滞期が長く続く場合は、食事内容の見直し・運動量の調整・睡眠や生活習慣の改善など、取り組み全体を振り返ることが次のステップへの近道となります。
- 減量中のコンビニ食はどのように選べばよいですか?
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コンビニでは、サラダチキン・ゆで卵・豆腐・海藻サラダ・おにぎり・無糖ヨーグルト・野菜スープなどを組み合わせることで食事バランスを整えやすくなります。
商品を選ぶ際は栄養成分表示を確認し、たんぱく質が多く脂質・糖質が少ないものを選ぶことが基本です。
揚げ物・菓子パン・カップ麺・甘い飲料は高カロリー・高糖質になりやすいため、減量中はできるだけ避けるか摂取頻度を減らすことが推奨されます。
まとめ
減量中は「食べる量をただ減らす」のではなく、三大栄養素のバランスを保ちながら摂取カロリーを適切にコントロールすることが体重管理の基本とされています。
食事では1日3食を規則正しく食べながら、たんぱく質・食物繊維を意識した食材を選び、食べる順番や調理法を整えるだけでも同じ食材でもカロリーを抑えやすくなります。
飲み物は水・白湯・無糖のお茶・無糖炭酸水を基本とし、糖質・カロリーの高い飲み物を控えることで余分なカロリー摂取を防ぎやすくなります。
有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることで、体脂肪の燃焼と筋肉量の維持を同時に狙え、日常生活の身体活動量を意識的に増やすことも消費カロリーの積み上げにつながります。
「食べない」「ゼロカロリーなら何でもよい」「ヘルシーな食品は量を気にしなくてよい」といった思い込みは、体重が落ちにくい原因や体調不良につながるリスクがあります。
減量は「短期間で結果を出すこと」ではなく「正しい食習慣と生活習慣を継続すること」が、長期的に健康的な体重を維持するための根本です。
参考文献
[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html
[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-001.html
[4] 農林水産省「食事バランスガイドについて」
https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/
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