20代成人男性に必要なカロリーの目安は?1日の摂取量・基礎代謝・計算方法をわかりやすく解説

「20代男性として1日にどのくらいのカロリーを摂ればよいのか」「基礎代謝や消費カロリーの仕組みをちゃんと理解したい」という方は多くいらっしゃいます。

カロリーの目安は年齢・体格・活動量によって大きく異なるため、一般的に「成人男性は約2,000kcal」と言われていても、それが自分に当てはまるとは限らず、正確な目安を把握するためには基礎代謝と活動レベルを組み合わせた計算が必要です。[1]

この記事では、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとに、20代男性の1日に必要なカロリーの目安・基礎代謝の計算方法・身体活動レベル別の推定エネルギー必要量・体重管理の目的別カロリー設定の考え方まで、一般の方にもわかりやすく順を追って解説します。

自分に必要なカロリーを正しく把握することで、体重管理・健康維持・減量・増量それぞれの目標に向けて何をどのくらい食べればよいかという具体的な行動指針が生まれます。

カロリーの仕組みを理解することは、体の変化を感覚ではなく数字で管理できるようになるための最初の重要なステップです。

20代のうちに正しいカロリーの知識を身につけておくことが、将来の体重管理・生活習慣病の予防という観点からも大きな意味を持ちます。

目次

20代男性に必要なカロリーの基本的な仕組みを理解しよう

「カロリー」という言葉は日常的に使いますが、その仕組みを正確に理解している方は多くありません。

自分に必要なカロリーを正しく計算・管理するためには、まず「カロリーとは何か」「どのように消費されるのか」「体重変化との関係はどうなっているか」という基礎を押さえることが重要です。

ここでは、20代男性のカロリー管理の土台となる3つの基本的な仕組みを解説します。

カロリー(エネルギー)とは何かをわかりやすく整理しよう

カロリー(kcal)とは、私たちが食事から摂取してさまざまな身体活動や生命維持のために使うエネルギーの単位のことです。[1]

「1kcal」は1リットルの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーを指し、私たちが食品から摂取する三大栄養素はそれぞれ「たんぱく質1gあたり4kcal・脂質1gあたり9kcal・炭水化物(糖質)1gあたり4kcal」のエネルギーを持っています。[2]

食事から摂ったカロリーは、心臓・脳・肺・肝臓などの内臓を動かす基礎代謝・日常の身体活動・食事の消化・吸収などに使われており、使いきれなかった余剰エネルギーは体脂肪として蓄えられます。[1]

逆に、摂取するカロリーが消費するカロリーを下回り続けると、体は蓄えていた体脂肪をエネルギーとして使い始めるため体重が減少していきます。

「カロリーはできるだけ少なく摂ればよい」という誤解を持つ方もいますが、必要なカロリーが不足すると筋肉量が低下して基礎代謝が下がり・集中力や免疫力が落ちるリスクがあるため、自分に見合った適切な量を摂ることが重要です。[1]

カロリーは敵ではなく、体を動かし生命を維持するために必要なエネルギー源」という正しい理解が、20代男性のカロリー管理の出発点となります。

消費カロリーを構成する3つの要素を把握しよう

1日に体が消費するカロリー(総消費カロリー)は「基礎代謝・活動代謝・食事誘導性熱産生」の3つの要素から構成されており、それぞれの割合と特徴を理解することが自分の消費カロリーを正確に把握するうえで重要です。[1]

基礎代謝は、何もしなくても心拍・呼吸・体温維持・内臓機能を維持するために消費されるエネルギーであり、1日の総消費カロリーの約60〜70%を占める最大の要素です。[1]

活動代謝は、日常の身体活動・運動・家事・通勤など意識的・無意識的に体を動かすことで消費されるエネルギーであり、1日の総消費カロリーの約20〜30%を占め、生活スタイルによって個人差が最も大きい要素です。[1]

食事誘導性熱産生は、食事を消化・吸収・代謝する際に熱として消費されるエネルギーであり、1日の総消費カロリーの約10%程度を占め、たんぱく質・脂質・炭水化物によってその大きさが異なります。[1]

「3つの要素の合計が1日の総消費カロリー」であり、この総消費カロリーに見合った摂取カロリーを整えることが、体重を健康的に維持・管理するための基本的な考え方です。

摂取カロリーと消費カロリーのバランスが体重を決める仕組み

体重が増えるか・維持されるか・減るかは、「摂取カロリー(食事から入るエネルギー)」と「消費カロリー(体が使うエネルギー)」のバランスによって決まります。[1]

摂取カロリーが消費カロリーを上回り続けると余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されて体重が増え、摂取カロリーが消費カロリーを下回り続けると体は蓄えていた体脂肪をエネルギーとして使い始めて体重が減少します。[1]

体脂肪1kgを減らすために必要なカロリー不足はおおよそ7,200kcalとされており、1日あたり240kcalの不足を30日間継続することで約1kgの体脂肪が落ちる計算になります。[1]

「少し食べ過ぎても運動すれば帳消しになる」という考え方は一概には正しくなく、たとえば20代男性がウォーキング1時間で消費できるカロリーは約200〜250kcal程度であるのに対し、缶ビール1本(350ml)は約150kcal・チョコレート1枚(約50g)は約280kcal程度であることを考えると、食事管理のほうが体重変化への影響が大きいことがわかります。[2]

摂取カロリーと消費カロリーのバランスを日常的に意識することが、20代のうちに身につけておきたいカロリー管理の最も根本的な習慣です。

20代男性の1日に必要なカロリーの目安を正しく把握しよう

「20代男性の1日に必要なカロリーはどのくらいか」という疑問に答えるためには、国の公的な基準値を参照しながら、自分の活動量に合った数字を確認することが重要です。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、年齢・性別・身体活動レベルごとに「推定エネルギー必要量」が定められており、20代男性のカロリー目安を知るうえで最も信頼性の高い公的な基準値となっています。[1]

ここでは、20代男性の1日に必要なカロリーの目安を身体活動レベル別・基礎代謝の観点から具体的に解説します。

厚労省が示す20代男性の推定エネルギー必要量の目安

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18〜29歳男性の1日の推定エネルギー必要量として以下の数値が示されています。[1]

身体活動レベルが「低い(レベルⅠ)」場合はおよそ約2,300kcal・「ふつう(レベルⅡ)」場合はおよそ1日約2,650kcal・「高い(レベルⅢ)」場合はおよそ約3,050kcalが1日の推定エネルギー必要量の目安とされています。[1]

身体活動レベルの分類は以下のとおりです。[1]

  • レベルⅠ(低い・1.50):座ったままの仕事が多く、ほとんど運動しない。在宅勤務・デスクワーク中心で日常的な移動も少ない方。
  • レベルⅡ(ふつう・1.75):座り仕事が中心だが、通勤・買い物での歩行・家事・軽い運動などを含む方。多くのデスクワーク系社会人が該当。
  • レベルⅢ(高い・2.00):移動の多い仕事・立ち仕事・活発なスポーツ習慣がある方。

20代男性の大多数を占めるデスクワーク中心の社会人は「レベルⅡ(ふつう)」に該当することが多く、1日の推定エネルギー必要量は1日約2,650kcalが基本の目安となります。[1]

この数値はあくまでも参照体重(18〜29歳男性:64.5kg)を基準とした目安であり、活動レベルと体格に応じた数値を把握することが、20代男性のカロリー管理の精度を大きく高めます。[1]

身体活動レベルごとの20代男性のカロリー目安を活用しよう

20代男性のカロリー目安を実生活に活用するためには、自分がどの身体活動レベルに当てはまるかを正しく把握することが重要です。

デスクワーク中心でほとんど運動しない場合(レベルⅠ・約2,300kcal)は、通勤も在宅で移動が少ない日が多い方が該当し、テレワーク定着後にレベルⅠへ移行しているケースも増えているとされています。

通勤・家事・買い物を含む日常生活を送る場合(レベルⅡ・約2,650kcal)は、多くの会社勤め・大学生・日常的に歩く機会がある20代男性が該当し、最も多くの人が参照すべき基準値です。[1]

立ち仕事・移動の多い仕事・スポーツ習慣がある場合(レベルⅢ・約3,050kcal)は、飲食業・建設業・サービス業など身体を使う職種や、週4回以上のトレーニングをおこなう方が該当します。

身体活動レベルを正確に判定することが難しい場合は、「1日の歩数・立位時間・運動頻度」を合わせて確認する方法が有効であり、1日の歩数が6,000〜8,000歩程度であればレベルⅡ・10,000歩以上であればレベルⅢの目安に近いとされています。[1]

テレワーク化・在宅勤務の定着によって活動レベルがⅡからⅠに低下している20代男性が増えているとされており、定期的に自分の活動レベルを見直すことが、カロリー目標の精度を保つうえで重要です。[1]

20代男性の基礎代謝量の平均と計算方法を理解しよう

基礎代謝量は消費カロリーの最大要素であり、自分のカロリー目安を計算するうえで最初に把握すべき数値です。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18〜29歳男性の基礎代謝基準値を23.7kcal/kg/日と定めており、参照体重64.5kgをもとに算出した基礎代謝量の目安は1,530kcalとなっています。[1]

自分の基礎代謝量の目安は「23.7(kcal/kg/日)×自分の体重(kg)」という計算式で求めることができ、たとえば体重65kgの20代男性であれば「23.7×65=約1,540kcal」が基礎代謝量の目安となります。[1]

男性の基礎代謝量は20代前半(18〜29歳)が生涯の中で最も高い水準にある時期であり、30代・40代と加齢とともに緩やかに低下していくため、20代のうちに筋肉量を維持する習慣を形成することが将来の代謝維持にとって重要です。[1]

基礎代謝量の最大の決定要因は筋肉量であり、定期的な筋力トレーニングで筋肉量を維持・増加させることが基礎代謝を高く保つうえで最も効果的な方法とされています。[1]

20代男性が自分に合ったカロリーを計算する方法

厚労省が示す推定エネルギー必要量の目安はあくまでも参照体重をもとにした平均的な数値であり、実際に自分のカロリー目標を設定するためには自分の体格と活動量を組み合わせた計算が必要です。

ここでは、20代男性が自分に合ったカロリーを計算するための3つのステップと、目標体重から逆算した摂取カロリーの設定方法を解説します。

ハリス・ベネディクト式で基礎代謝を計算する手順を覚えよう

自分の基礎代謝量をより正確に求める方法として、世界的に広く使われているのが「ハリス・ベネディクト式」であり、体重・身長・年齢を組み合わせた計算式です。[1]

男性のハリス・ベネディクト式:66+(13.7×体重kg)+(5.0×身長cm)-(6.8×年齢) [1]

たとえば25歳・体重68kg・身長172cmの男性の場合は「66+(13.7×68)+(5.0×172)-(6.8×25)=66+931.6+860-170=1,687.6kcal」がこの式による基礎代謝量の目安となります。

厚労省の簡易計算式(基礎代謝基準値×体重)と比べてハリス・ベネディクト式は身長も加味するため、身長が高い方・低い方にとってより実態に近い数値が算出されやすいという特徴があります。

計算結果の数値は「自分が何もしなくても1日に最低限消費するエネルギー量の目安」であり、この値を下回る摂取カロリーを設定すると筋肉量の低下・基礎代謝の低下・免疫力の低下といった体への悪影響が起こりやすくなるため、摂取カロリーの下限の目安として覚えておくことが重要です。[1]

活動レベル別の1日の消費カロリーの求め方をマスターしよう

基礎代謝量が算出できたら、次のステップは「1日の総消費カロリー(TDEE:Total Daily Energy Expenditure)」を求めることであり、計算式は「基礎代謝量×身体活動レベルの係数」です。[1]

身体活動レベルの係数は以下のとおりです。[1]

  • レベルⅠ(低い):1.50 デスクワーク・ほぼ運動なし
  • レベルⅡ(ふつう):1.75 通勤・軽い運動・家事を含む日常生活
  • レベルⅢ(高い):2.00 立ち仕事・移動の多い職種・週4〜5回の運動習慣

先ほどの計算例(基礎代謝量1,687.6kcalの25歳男性)をもとに計算すると、デスクワーク中心(レベルⅡ)の場合は「1,687.6×1.75=約2,953kcal」が1日の総消費カロリー(TDEE)の目安となります。

この数値が「現在の体重を維持するために必要な1日の摂取カロリー」の目安であり、TDEEより多く食べると体重が増え・少なく食べると体重が減るという関係になります。

TDEEは自分の体格・活動量・筋肉量によって個人差が大きいため、計算で求めた数値を2〜4週間試したうえで体重の変化を観察しながら微調整していくことが現実的で精度の高いカロリー管理のアプローチです。

基礎代謝量×活動係数=自分の1日の消費カロリー(TDEE)」という計算式を覚えることで、20代男性はより自分の体格に合った摂取カロリーの目標を設定できるようになります。

目標体重から逆算した摂取カロリーの設定方法を理解しよう

現在の体重を維持することを目標にする場合は算出したTDEEを摂取カロリーの目安とし、体重を変化させたい場合は目標に応じてカロリーを調整する設定が必要です。

体重を減らしたい(減量)場合は日本肥満学会の推奨する月1〜2kgの健康的な減量ペースに合わせて、TDEEから1日あたり240〜480kcalを差し引いた値を摂取カロリーの目標として設定することが推奨されています。[1][5]

先ほどの計算例(TDEE約2,953kcal)の場合は「2,953-240〜480=約2,473〜2,713kcal」が月1〜2kg程度の減量を目指す場合の摂取カロリーの目安となり、成人男性の摂取カロリーの下限目安である1,500kcalを大幅に上回っているため安全な範囲での減量が可能です。[1]

体重を増やしたい(増量)場合はTDEEに1日あたり250〜500kcal程度を加えた値を摂取カロリーの目標として設定し、増加分のカロリーをたんぱく質・炭水化物中心で補うことが体脂肪をなるべく増やさずに筋肉量を増加させる方法として推奨されています。[1]

目標体重が決まったら「BMI22(身長m×身長m×22)を基準とした標準体重」を参考にして現実的な目標を設定することが、無理のない計画を立てるうえで有効です。[1]

「TDEEを起点として目標に応じてカロリーを増減させる」というシンプルな設計が、20代男性が体重管理を科学的に進めるための最も実践的なカロリー計算の活用方法です。

20代男性が陥りやすいカロリー管理の落とし穴

カロリーの目安を知っていても、20代男性特有の生活スタイルによって気づかないうちにカロリーが増えすぎたり・逆に不足しすぎたりするパターンが多くあります。

「食べ過ぎた自覚がないのに体重が増えた」「カロリーを減らしているはずなのに痩せない」という状況の背景には、20代特有の落とし穴が関係していることが多いです。

ここでは、20代男性がカロリー管理で特に注意すべき3つの落とし穴を解説します。

社会人になると運動量が減りカロリー過多になりやすい理由

20代は基礎代謝が高く身体的に活動的なイメージがありますが、学生から社会人への移行によって生活スタイルが大きく変わり、気づかないうちにカロリー過多の状態に陥りやすい時期でもあります。

学生時代は通学・部活・自転車移動・アルバイトなどで日常的な活動量が確保されていた一方、社会人になると通勤が電車中心になり・デスクワークで1日の大半を座って過ごし・夜は疲れて運動できないという生活パターンに切り替わるケースが多くあります。[1]

身体活動レベルが学生時代のレベルⅡ〜Ⅲから社会人後のレベルⅠに低下した場合、1日の消費カロリーが300〜400kcal程度減少するとされており、食事内容を変えなければ1ヶ月あたり体脂肪として蓄積されやすいカロリー過剰が積み重なります。

また、テレワークの定着によって通勤という日常的な歩行機会が失われると、さらに活動量が低下してカロリー過多のリスクが高まりやすくなるとされています。[1]

生活スタイルが変わったタイミングで自分の身体活動レベルを見直し、それに合わせた摂取カロリーの目安を再設定することが、20代男性がカロリー過多に陥らないための最も現実的な対処法です。

外食・アルコール・間食で気づかずカロリーが増える仕組み

20代男性のカロリー管理において最も見落とされやすいのが「外食・アルコール・間食による見えないカロリーの積み重ね」であり、これらが1日の摂取カロリーを大幅に押し上げる原因になりやすいとされています。[2]

外食メニューは家庭料理と比べて油脂・塩分・砂糖の使用量が多い傾向があり、ラーメン1杯(約500〜700kcal)・牛丼並盛(約680kcal)・カツカレー(約900〜1,000kcal)といったボリュームのあるメニューを選ぶだけで昼食だけでTDEEの30〜40%程度のカロリーを消費することになります。[2]

アルコールは1gあたり約7kcalのエネルギーを持ち、缶ビール350mlが約150kcal・チューハイ(500ml)が約200〜250kcal・日本酒1合が約180〜200kcalとなっており、飲み会で数杯飲むだけで300〜600kcal程度のカロリーが加算されます。[2]

間食については、ポテトチップス1袋(60g・約320kcal)・コンビニのスイーツ(約200〜400kcal)・コーヒー(加糖・缶1本で約80〜100kcal)といった食品が積み重なることで、間食だけで1日300〜500kcal以上を摂取してしまうケースも少なくありません。[2]

主食・主菜の食事管理だけでなく飲み物・お酒・間食のカロリーも含めた全体管理が、20代男性がカロリー管理で最も気をつけるべきポイントのひとつです。

極端なカロリー制限が20代男性の体に逆効果になる理由

「体重を早く落としたい」という焦りから摂取カロリーを大幅に削る極端なカロリー制限に踏み込んでしまうケースがありますが、これは特に20代男性にとって体への複数のリスクをともなう逆効果な方法です。[1]

摂取カロリーが基礎代謝量(20代男性では約1,530〜1,700kcal程度)を下回ると、体はエネルギー不足を生命の危機として感知してホメオスタシス(恒常性)が働き、消費カロリーを節約しながら筋肉をエネルギー源として分解し始めます。[1]

20代は筋肉量が最も高い水準にある時期ですが、極端なカロリー制限によって筋肉が分解されると基礎代謝が低下して「食べなくても太りやすい体質」へと変化するリスクがあり、これは本来の減量目的である体脂肪の減少とは逆の結果をもたらします。[1]

また、摂取カロリーが不足すると集中力・免疫力・ホルモンバランスの低下が起こりやすくなり、仕事や学業のパフォーマンスに影響する可能性もあるとされています。

成人男性の摂取カロリーは1,500kcalを下回らないよう設定することが健康面から推奨されており、健康的な減量ペースとして1日240〜480kcalのカロリー不足(月1〜2kgの減量)を維持することが体への負担を最小限にしながら体脂肪を落とす正しいアプローチです。[1][5]

20代男性がカロリーを上手に管理するための実践方法

カロリーの目安と落とし穴を理解したうえで、実際の日常生活の中でどのようにカロリー管理を実践・継続するかが最終的な結果を左右します。

「カロリーを毎日厳密に計算し続けること」は現実的に難しいですが、いくつかの実践的なアプローチを習慣化することで、カロリー管理の精度を高めながら無理なく続けることができます。

ここでは、20代男性がカロリーを上手に管理するための3つの実践的な方法を解説します。

目的別(維持・減量・増量)のカロリー設定の考え方を整理しよう

20代男性がカロリー管理を実践するうえで、まず「今の自分の目的は何か」を明確にしてそれに合ったカロリー目標を設定することが、管理の方向性を定める出発点となります。

体重を維持したい場合は算出したTDEEを1日の摂取カロリーの目安として設定し、食事内容・量が大きく変わらないよう週単位で体重の傾向を観察しながら微調整を続けることが現実的なアプローチです。

減量を目指す場合はTDEEから1日あたり240〜480kcalを差し引いた値を摂取カロリーの目標として設定することが、月1〜2kgという健康的な減量ペースを維持するうえでの基本的な設計です。[1][5]

たとえばTDEEが2,950kcalの20代男性が月1kg程度の減量を目指す場合は「2,950-240=2,710kcal」が摂取カロリーの目安となり、無理なく継続できる範囲でカロリー不足を積み重ねることができます。

増量を目指す場合はTDEEに1日あたり250〜500kcalを加えた値を摂取カロリーの目標とし、増やした分のカロリーをたんぱく質・炭水化物中心で補うことが体脂肪をなるべく増やさずに筋肉量を増加させる方法として推奨されています。[1]

まず自分の目的を決め・TDEEを起点として目的に応じてカロリーを増減させる」という3段階の設計が、20代男性がカロリー管理を実践するうえで最もシンプルで効果的な方法です。

PFCバランスを整えることで同じカロリーでも体への効果が変わる理由

20代男性のカロリー管理において「総カロリーの量」と同じくらい重要なのが「PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の摂取比率)」であり、同じカロリーを摂取しても栄養素の配分によって体への作用が大きく異なります。[1]

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では18〜49歳男性のPFCバランスの目安としてたんぱく質13〜20%・脂質20〜30%・炭水化物50〜65%が示されており、減量中はたんぱく質を20〜25%程度にやや多めに設定することが筋肉量の維持と基礎代謝の保護につながるとされています。[1]

たんぱく質は三大栄養素の中で最も「食事誘導性熱産生」が高く、摂取カロリーの約25〜30%が消化・代謝の過程で熱として消費されるとされており、同じカロリーを摂っても脂質・炭水化物よりエネルギーの消費が多くなる特性があります。[1]

20代男性のたんぱく質の目安は体重1kgあたり1.0〜1.2g程度であり、体重68kgの方であれば1日あたり68〜82g程度を鶏むね肉・ゆで卵・豆腐・納豆・魚類などから確保することが推奨されています。[1]

炭水化物は脳と筋肉の主要なエネルギー源であるため完全にカットすることは仕事・運動パフォーマンスの低下につながりやすく、白米・パン・麺類を玄米・もち麦・全粒粉パンなど低GI食品に切り替えながら量を調整することが推奨されます。[1]

「総カロリーを管理しながらPFCバランスを整えること」が、20代男性が筋肉量と体脂肪を同時に適切に管理するための最も効果的なカロリー活用の方法です。

毎日の記録習慣がカロリー管理の精度を飛躍的に高める理由

20代男性がカロリー管理を実践・継続するうえで、最も簡単に始められて効果が高い習慣のひとつが「体重と食事内容の毎日の記録」です。

体重は毎朝起床後にトイレを済ませた直後・同じ条件で計測して記録することで、日々の変動に左右されず週単位・月単位の傾向を把握しやすくなり、摂取カロリーの調整が必要かどうかを客観的に判断できるようになります。[1]

食事記録については、毎食食べたものをスマートフォンのカロリー管理アプリに記録することで「自分が実際に何kcal摂取しているか」という正確な実態が把握でき、感覚と実際のカロリーのズレを修正しやすくなります

最初の1〜2週間だけでも食事内容を詳しく記録するだけで「どの食品・場面でカロリーが多くなっているか」というパターンが見えてきて、その後の食事管理の精度が大幅に向上するとされています。

体重計とアプリという2つのツールを日常に組み込む習慣が、20代男性がカロリー管理を無理なく続けながら体重を適切にコントロールするうえでの最も確かな基盤となります。

体重管理や食事についてお悩みの方は代々木クリニックへご相談ください

「カロリーを管理しているのに体重がなかなか変わらない」「自分に合った食事管理の方法を専門家に相談したい」とお感じの方は、一人で抱え込まずに医療機関に相談することも選択肢のひとつです。

代々木クリニックでは、医師による診察のもと、一人ひとりの体質・生活習慣・体重推移に合わせた個別の体重管理サポートをおこなっています。

食事管理だけでは思うように体重が変化しないケースや、より効率的・計画的に体重を管理したい方には、医療的なアプローチを組み合わせることで取り組みの幅が広がる可能性があります。

「まず話だけ聞いてみたい」という段階からでもお気軽にご相談いただける環境を整えておりますので、体重管理についてお悩みの方はぜひお問い合わせください。

20代成人男性のカロリーに関するよくある質問

20代男性の1日に必要なカロリーはどれくらいですか?

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18〜29歳男性の1日の推定エネルギー必要量として、身体活動レベルが「低い(レベルⅠ)」場合は約2,300kcal・「ふつう(レベルⅡ)」場合は約2,650kcal・「高い(レベルⅢ)」場合は約3,050kcalが目安として示されています。[1]

デスクワーク中心の社会人・大学生など日常的な歩行・通勤・家事を含む生活を送る方の多くはレベルⅡに該当し、1日の摂取カロリーの目安は約2,650kcal程度となりますが、この数値は参照体重(64.5kg)をもとにした目安であるため、実際の体格に合わせた計算で調整することが推奨されます。[1]

自分に合ったカロリーを算出するためには「ハリス・ベネディクト式で基礎代謝を計算し・身体活動係数をかけてTDEEを求める」という手順が最も実践的な方法です。

20代男性の基礎代謝量の目安はどれくらいですか?

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18〜29歳男性の基礎代謝基準値を23.7kcal/kg/日と定めており、参照体重64.5kgをもとにした基礎代謝量の目安はおよそ1,530kcalとされています。[1]

自分の体重を使った計算は「23.7×体重(kg)」という簡易計算式で求めることができ、たとえば体重70kgの20代男性であれば「23.7×70=約1,659kcal」が基礎代謝量の目安となります。[1]

基礎代謝量は20代前半が生涯で最も高い水準にある時期とされており、加齢とともに筋肉量が低下することで緩やかに落ちていくため、20代のうちに定期的な筋力トレーニングで筋肉量を維持する習慣を形成しておくことが将来の代謝維持にとって重要です。[1]

20代男性が体重を維持するために必要なカロリーはどう計算しますか?

体重を維持するために必要な1日の摂取カロリーの目安は「1日の総消費カロリー(TDEE)」と一致しており、TDEEは「基礎代謝量(ハリス・ベネディクト式で算出)×身体活動レベルの係数(低い:1.50・ふつう:1.75・高い:2.00)」という計算式で求めることができます。[1]

たとえば基礎代謝量1,700kcalのデスクワーク中心(レベルⅡ)の20代男性であれば「1,700×1.75=2,975kcal」が体重維持のための1日の摂取カロリーの目安となります。

算出したTDEEをもとに2〜4週間食事管理をおこないながら体重の変化を観察し、体重が増えているようであれば摂取カロリーを少し減らす・逆に減っているようであれば少し増やすという微調整を繰り返すことで、自分に合った維持カロリーを精度よく把握することができます。[1]

20代男性が減量するとき摂取カロリーをどのくらいに設定すればよいですか?

20代男性が健康的に減量するための摂取カロリーの目安は「TDEEから1日あたり240〜480kcalを差し引いた値」であり、この範囲であれば月1〜2kgという日本肥満学会が推奨する健康的な減量ペースが維持しやすくなります。[1][5]

たとえばTDEEが2,950kcalの20代男性が月1kg程度の減量を目指す場合は「2,950-240=約2,710kcal」が1日の目標摂取カロリーの目安となります。

成人男性の摂取カロリーは1,500kcalを下回らないよう設定することが健康面から推奨されており、これを下回ると筋肉量の低下・基礎代謝の低下・体調不良のリスクが高まるため、「急いで大幅に削る」のではなく「少しのカロリー不足を長く継続する」というアプローチが20代男性の減量において最も体への負担が少ない方法です。[1]

まとめ

20代男性の1日に必要なカロリーは、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると身体活動レベルに応じて約2,300〜3,050kcalが目安とされており、デスクワーク中心の生活を送る多くの方はレベルⅡ(ふつう)に該当して約2,650kcalが基本の参照値となります。

自分に合ったカロリーをより正確に把握するためには、ハリス・ベネディクト式(66+13.7×体重kg+5.0×身長cm-6.8×年齢)で基礎代謝量を算出し・身体活動レベルの係数をかけてTDEE(1日の総消費カロリー)を求めるという2ステップの計算が最も実践的な方法です。

20代男性は学生から社会人への移行による活動量の低下・外食・アルコール・間食による見えないカロリーの積み重ね・極端なカロリー制限による筋肉量と基礎代謝の低下という3つの落とし穴に特に注意が必要であり、自分の活動レベルを定期的に見直してカロリー目標を調整することが重要です。

体重管理の目的(維持・減量・増量)に応じてTDEEを起点にカロリー目標を設定し・PFCバランス(たんぱく質13〜20%・脂質20〜30%・炭水化物50〜65%)を整えながら摂取カロリーを管理することで、同じカロリーでも体への作用が変わり筋肉量と体脂肪を同時に適切に管理しやすくなります。

毎朝体重を記録する習慣・食事内容をアプリで記録する習慣を2週間試してみることが、自分のカロリー収支の実態を把握して管理精度を高める最も現実的な第一歩となります。

20代のうちに基礎代謝の仕組み・活動レベルごとのカロリー目安・目的別の摂取カロリー設定という3つの知識を身につけておくことが、将来にわたって体重と健康を無理なく管理し続けるための最も確かな基盤となります。

食事管理だけでは思うように体重が変化しない場合や、自分に合ったカロリー管理の方法を専門家に相談したい方は、医療機関への相談も選択肢のひとつとして検討してみてください。

参考文献

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

[2] 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

[3] 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf

[4] 厚生労働省「e-ヘルスネット 身体活動とエネルギー代謝」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

[5] 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
https://www.jasso.or.jp/

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