ダイエットは何から始めるべき?初心者向けの5ステップを解説

「ダイエットを始めたいけれど、食事制限から先か・運動から先か・何から手をつければよいかわからない」という状態でダイエットをスタートすると、闇雲に始めて早期に挫折するパターンに陥りやすくなります。

ダイエットを成功させるためには「痩せる仕組みの理解→現状の把握→目標設定→食事管理→活動量の増加→継続の仕組み」という正しい順番でスタートを切ることが、最初の一歩として最も重要です[1]。

「何度ダイエットを始めても続かない」「何をやっていいかわからない」という方ほど、まず仕組みを理解してから行動に移すという順番を守ることで、継続のハードルが大幅に下がります[2]。

目次

ダイエットを始める前に知っておくべき「痩せる仕組み」

ダイエットの根本原理はシンプルで「摂取カロリー<消費カロリー」というアンダーカロリーの状態を作ることで体脂肪が使われて体重が落ちる、という仕組みです[1]。

1日の消費カロリーは「基礎代謝(約60%)+活動代謝(約30%)+食事誘発性熱産生(約10%)」の合計であり、これを上回らない摂取カロリーを維持することがダイエットの基本です[2]。

状態カロリー収支体重への影響
太る摂取カロリー>消費カロリー余剰エネルギーが体脂肪として蓄積される
維持摂取カロリー=消費カロリー体重は変化しない
痩せる摂取カロリー<消費カロリー不足分のエネルギーとして体脂肪が使われる

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」[1]

体脂肪1kgを落とすには約7,200kcalのアンダーカロリーが必要であり、健康的なペースは1か月で1〜2kg(1日あたり約240〜480kcalのマイナス)が目安です[2]。

急激な食事制限で大幅にカロリーを減らすと筋肉が分解されて基礎代謝が低下し、リバウンドしやすい体質が作られてしまうため、無理のない範囲のアンダーカロリーを継続することが最も重要です[1]。

食事管理と運動はどちらを優先すべきか

ダイエットへの貢献度は食事管理が約70〜80%・運動が約20〜30%とされており、最初に取り組むべきは「食事管理」です[2]。

運動は消費カロリーを増やすうえで有効ですが、ウォーキング30分で消費できるカロリーは約100〜150kcal程度に過ぎず、食後のデザートを1つ控えるだけで同等のカロリー調整が可能です[1]。

「食事管理だけ・運動だけ」という片方に偏ったアプローチはリバウンドリスクが高まるため、最初は食事管理を整えてから、徐々に生活活動量を増やしていくという段階的なアプローチが推奨されます[2]。

ステップ①:現状を把握する

ダイエットを始める前の最初のアクションは「自分の現状を数字で把握すること」です[1]。

現状を知らずにダイエットを始めると「何が変わったか」「何が原因で進まないか」が判断できないため、継続か変更かの判断基準がなくなってしまいます[2]。

体の現状を記録する

ダイエット開始前に以下の数値を記録しておきましょう[1]。

計測項目計測方法・目安なぜ重要か
体重毎朝起床後・トイレ後・裸またはパジャマで計測ダイエットの進捗を判断する基本指標
体脂肪率(あれば)体組成計または体脂肪計で計測体重が同じでも脂肪と筋肉の割合が変化しているかを確認できる
ウエスト・ヒップのサイズメジャーで計測体重には出ない「見た目の変化」を数値で確認できる

食生活の現状を把握する

次に「今の食生活でどのくらいのカロリーを摂っているか」を1週間程度記録します[2]。

食事管理アプリ(あすけん・カロミルなど)を使うと食材・料理名を入力または写真撮影するだけでカロリーと栄養素を自動計算でき、「何をどれだけ食べているか」が可視化されます[1]。

多くの方が記録を始めて初めて「清涼飲料水・コーヒーのシロップ・間食のお菓子が思っていたより高カロリーだった」と気づくため、この記録ステップが食事管理の出発点になります[2]。

ステップ②:無理のない目標を設定する

現状が把握できたら、次は「達成可能な目標」を設定します[1]。

目標設定が曖昧なままダイエットを始めると、少し体重が落ちなかっただけで「やめてしまう」という挫折パターンに陥りやすくなります[2]。

目標のタイプ具体例評価
数値が大きすぎる目標「2週間で5kg落とす」✕:体脂肪として達成不可能。筋肉・水分が落ちるだけでリバウンドしやすい
行動目標(推奨)「毎朝体重を計測する」「夕食後に菓子類を食べない」◯:毎日実行の有無が確認できて継続しやすい
結果目標(適切な設定)「3か月で3〜5kg落とす(月1〜2kg)」◯:健康的な減量ペースであり体脂肪中心の減量が期待できる

健康的に痩せられる現実的なペースは月1〜2kg(体重の約1〜3%以内)が目安とされており、このペースであれば筋肉量の維持と体脂肪中心の減量が期待できます[1]。

目標は「3か月でウエストを3cm細くする」「半年後の旅行で着たい服を着られるようにする」という具体的なビジョンと組み合わせることで、継続のモチベーションが高まりやすくなります[2]。

ステップ③:食事管理から始める

現状把握と目標設定ができたら、いよいよ行動に移します。ダイエットで最初に取り組むべきは「食事管理」です[1]。

食事管理と一言でいっても、最初から細かくカロリーを計算する必要はありません。まず「今の食生活で何が過剰か・何が不足しているか」を把握して、最も改善インパクトの大きい部分から手をつけることが推奨されます[2]。

最初に見直すべき食事の4つのポイント

ポイント①:清涼飲料水・アルコールをやめる(最も即効性が高い)

コーラ1本(500ml)は約225kcal、缶チューハイ1本は約150〜250kcalあり、飲み物を水・お茶・無糖コーヒーに変えるだけで1日200〜400kcalの削減が期待できます[1]。

飲み物はカロリーがあっても満腹感につながりにくいため、最初の食事改善として最も効果が出やすい取り組みのひとつです[2]。

ポイント②:食べる順番をベジファーストに変える

野菜・海藻・きのこ→たんぱく質(肉・魚・卵)→炭水化物(ご飯・パン)という順番で食べることで、食後の血糖値急上昇が抑えられ脂肪蓄積を防ぎやすくなります[1]。

食材を変えずに食べる順番を変えるだけという取り組みのハードルの低さが、継続しやすい最初のステップとして推奨される理由です[2]。

ポイント③:主食を低GI食品に変える

白米→玄米・雑穀米、白パン→全粒粉パン、うどん→そばというシンプルな置き換えで、食後血糖値の急上昇が抑えられて空腹感が生じにくくなります[1]。

ポイント④:たんぱく質を毎食確保する

たんぱく質は三大栄養素の中で最も満腹感が持続しやすく、筋肉量の維持にも必須です[2]。

体重1kgあたり1.0〜1.5gを目安(体重55kgなら約55〜82g/日)に、鶏むね肉・魚・卵・豆腐・納豆などの高たんぱく低脂質の食材を毎食1品確保することが推奨されます[1]。

ダイエット中のPFCバランスの目安

栄養素目標比率主な食材
たんぱく質(P)20〜25%鶏むね肉・魚・卵・豆腐・納豆
脂質(F)20〜25%青魚・ナッツ・オリーブオイル(少量)
炭水化物(C)50〜55%玄米・全粒粉パン・そば・野菜

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」[1]

ダイエット中にやめるべき食習慣

NG習慣やめるべき理由
清涼飲料水・ジュース高カロリーで満腹感なし・血糖値を急上昇させる
朝食抜き昼食・夕食時の血糖値急上昇・過食を招きやすくなる
ながら食い(スマホ・テレビ)摂食中枢への満腹シグナルが届きにくくなる
お菓子のだらだら食べ気づかないうちにカロリーが積み重なる
遅い夕食(就寝2時間前以内)脂肪合成を促進するBMAL1が夜間に増加するため

ステップ④:生活活動量を増やす

食事管理が1〜2週間継続できてきたら、次のステップとして日常の活動量を増やすことに取り組みます[1]。

最初から「毎日ジムに行く」「毎日ランニングをする」という高いハードルを設定すると、仕事や天候などで1日できなかっただけで「もうやめた」という挫折につながりやすくなります[2]。

運動習慣のない方にとって、最初の目標は「特別な運動」よりも「日常生活の活動量を少し増やすこと」から始めることが継続のうえで現実的です[1]。

運動初心者が最初に取り入れやすい活動

活動の種類METs(強度)取り入れやすい方法30分の消費カロリー目安(55kg)
速歩き4.3通勤・買い物の際に少し速く歩く約124kcal
階段昇降4.0エレベーターをやめて階段を使う約115kcal
掃除機がけ3.5家事をこまめに丁寧に行う約101kcal
ウォーキング(普通)3.01日20〜30分の散歩を習慣化約87kcal
ストレッチ・ヨガ2.5起床時・入浴後に10分取り入れる約72kcal(10分)

1〜2か月後に取り入れたい運動

生活活動量が習慣化できてきたら、週2〜3回程度の軽い筋トレ(スクワット・プランク・ヒップリフト)を加えることで、筋肉量の維持・基礎代謝の底上げが期待できます[2]。

筋トレと有酸素運動(ウォーキング・軽いジョギング)を組み合わせる場合は「筋トレ→有酸素運動」の順番が脂肪燃焼の観点から推奨されます[1]。

ステップ⑤:記録と習慣化で継続する

食事管理・活動量の増加が始まったら、最後のステップは「継続のための仕組みを作ること」です[2]。

ダイエットは「正しい方法でやること」よりも「正しい方法を継続すること」の方が圧倒的に重要であり、続けられない完璧なダイエットより続けられる80点のダイエットの方が結果につながります[1]。

継続しやすくなる記録の習慣

記録すべきこと具体的な方法継続につながる理由
毎朝体重を計測する起床後・トイレ後・同じ条件で計測してアプリに記録変化が可視化されてモチベーションが維持される
食事内容を記録する食事管理アプリに食材・料理名を入力(または写真で記録)「無意識の食べすぎ」に気づけて修正できる
週1回で振り返る1週間の食事・体重の変化を確認して翌週の調整点を決める進捗を客観的に確認して長期的に継続しやすくなる

挫折を防ぐ習慣化のコツ

コツ具体的な取り組み効果
小さく始める最初は「清涼飲料水をやめる」「毎朝体重を計る」だけから完璧を求めずに継続の土台を作る
1日失敗してもリセットする食べすぎた翌日は「翌日から戻す」意識を持つ1日の失敗でやめない心理的余裕が生まれる
週に1日チートデイを設ける1日だけ好きなものを食べる日を設けてストレスを解消する極端な制限によるストレス食いの連鎖を防ぐ
誰かに宣言する・記録を共有するSNSや友人に目標を宣言して記録を公開する継続への責任感とサポートが生まれる

停滞期(体重が1〜2週間動かなくなる時期)はほぼすべての人に訪れますが、「ダイエットの成果が出ている証拠」であるため焦らず継続することが停滞期を抜け出す唯一の方法です[2]。

よくある質問

ダイエットは食事管理と運動どちらを先にすべきですか?

ダイエットへの貢献度は食事管理が約70〜80%・運動が約20〜30%とされており、最初は食事管理を優先して取り組むことが推奨されます[1]。

運動は消費カロリーを増やす観点で有効ですが、ウォーキング30分で消費できるのは約100〜150kcal程度であり、同等のカロリー削減を食事の見直しで達成する方がハードルが低いためです[2]。

食事管理(清涼飲料水をやめる・食べる順番をベジファーストに変える・たんぱく質を毎食確保する)が1〜2週間継続できてきたら、次に日常の活動量を少しずつ増やすという段階的なアプローチが最も継続しやすい方法です[1]。

ダイエットを始めるときに最初にやることは何ですか?

ダイエットを始める際の最初のアクションは「現状の体重・食生活の記録を始めること」です[2]。

体重を毎朝同じ条件で計測して記録し、1週間の食事内容を食事管理アプリに入力することで「今の食生活で何が過剰か・何が不足しているか」が可視化されます[1]。

現状把握なしに始めたダイエットは「何が効果的だったか」「何が原因で進まないか」の判断ができないため、記録・把握が最初のステップとして最も重要です[2]。

初心者がダイエットで挫折しないコツは何ですか?

小さく始めて継続する」という考え方が、初心者のダイエット継続において最も重要なコツです[1]。

最初から「毎日ジム・食事を完璧に管理する」という高いハードルを設定すると、少し崩れただけで挫折につながりやすくなります[2]。

まず「清涼飲料水をやめる」「毎朝体重を計る」という1〜2個の小さなアクションだけを徹底して習慣化し、それが定着したら次の取り組みを追加していくという積み上げ方式が、無理なく長続きさせるための最も現実的な方法です[1]。

1日に何kcalの摂取を目標にすればよいですか?

1日の目標摂取カロリーは「推定エネルギー必要量(基礎代謝×身体活動レベル)から300〜500kcal程度少ない量」が健康的なダイエットの目安です[2]。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、デスクワーク中心の30〜49歳女性の推定エネルギー必要量は約2,050kcal・男性は約2,700kcalであり、ダイエット時はそれぞれ約1,500〜1,600kcal・約2,200〜2,400kcal程度が目安となります[1]。

ただし基礎代謝量(成人女性:約1,100kcal・成人男性:約1,500kcal)を下回る摂取カロリーは筋肉分解・代謝低下・栄養不足のリスクが高まるため、過度なカロリー制限は避けることが推奨されます[2]。

まとめ

ダイエットを何から始めるかの正解は「現状把握→目標設定→食事管理→活動量の増加→継続の仕組み化」という5つのステップを順番に取り組むことであり、特に最初の食事管理では「清涼飲料水をやめる・ベジファーストにする・たんぱく質を毎食確保する」という3つの見直しから始めることがハードルが低く効果が出やすい方法です[1]。

食事管理(約70〜80%)が運動(約20〜30%)よりも体重変化への貢献度が高いため、最初は食事管理だけを1〜2週間徹底して、そこから日常の活動量(速歩き・階段・家事)を少しずつ増やしていく段階的なアプローチが、初心者にとって最も継続しやすい始め方です[2]。

ダイエット成功の本質は「完璧な方法を選ぶこと」ではなく「自分が継続できる方法を選んで習慣として定着させること」であり、毎朝体重を計る・食事内容を記録するという小さな習慣の積み重ねがリバウンドしない体重管理の土台を作ります[1]。

参考文献

[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001320293.pdf

[2] 農林水産省「食事バランスガイドについて」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html

[4] 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次